
色彩スーヴェニール
舞台は教授とその教え子たちが参加する女子大の研究室合宿。 教授はヒューマノイド工学や機械学習の権威で、動物のように滑らかに動く機構と人間の脳のように精密な思考をする人工知能の両方を開発した天才女性学者。 この合宿所は、どちらかと言えばシェルターに近い造りで、すべての部屋がネットワークで制御され、セキュリティも厳重だ。 合宿のとある日、そろそろ夕食の時間になろうかという頃、建物内で悲鳴が響いた。 そこには、かつて教授だった人の亡骸があった。 外部へ知らせようと建物内のコンピュータからコマンドを打つが、なぜかセキュリティロックがかかってしまっていて、通信はできなかった。どうやら、この建物からはすぐには出られそうもない。 皆が、顔を見合わせた。一転したこの状況に、皆が困惑していた。そこに、突然声が響く。 「私は、黒子と呼ばれていました。この建物のネットワークと繋がっていて、あなたたちの部屋とも通信可能です。教授がもうこの世にいないことは知っています。今から話し合って、犯人を特定してください。」 「黒子! 教授の作った人工知能だ。」