横顔の向こうは
時は19世紀。国境沿いにある宿場町。依然として治安の悪い町だが、７年前から殺人事件は起きなくなった。行き過ぎた悪事が行われると黒い覆面を被った謎の集団が現れ、制裁が加えられるようになったからである。 それが誰なのか、どのような組織なのか、実態を知るものはおらず、得体の知れないものへの恐怖がこの町の抑止力になっていた。 そんな中、あるアパートで7年ぶりに殺人事件が起きた。アパートの住民はこの町では珍しく住民同士信頼し合い、仲良く暮らしていた。不安定なこの町で助け合って生きてきた仲間だ。彼らは、誰かに決められるより、自分たちで話し合い犯人を捜すことにした。