魔女の館まだ評価がありません

作品内容

　深い森に囲まれた怪しげな館。そこには館の主人である老婆とその孫、そして使用人たちが住んでいた。周囲の村からは魔女の館と噂されるものの、しかし決して迷惑をかけることなく、彼女らは静かにそしてひっそりと暮らしていたのだ。
　しかしある日、悪魔狩りを名乗る怪しい男が館に現れたことにより老婆たちのつつましい暮らしに終わりが訪れる。来訪者に対応するべく、老婆を呼びに行ったはずの執事が帰らないことを不審に思った一同が見たのは――辺り一面が血に染まった部屋とその中央に立つ血まみれの執事であった。
　老婆と共に長年過ごしてきたはずの執事による犯行は館に住まう者であれば誰もが信じられないものであった。そして何より単なる殺人ではこうも凄惨な現場とは成り得ないだろう……。腑に落ちぬ現場。だが館の者たちの問い掛けに対し、執事は口を噤み続けるのであった。

　館に、彼を問い質す怒号が響き渡る。